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【私的ベスト】2014年に公開した記事で記者がもっとも気に入っている記事5選 ~Nekolas編~

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気がつけばもう年の暮れ。長いようで短い一年という期間は、色々なことが起こり得る。読者の皆さんは、良い一年をお過ごしになれただろうか。

筆者は、新年に掲げた抱負を全て達成することができ、充実した年を過ごすことができた。抱負のひとつが “仕事の幅を広げる” ことだったのだが、今年はとにかく書きまくった。翻訳ライターという仕事柄、月に100本以上は記事を書いているのだが、なかには忘れられないものもある。

そこで一年を振り返るという意味でも、 「個人的に印象に残った私的ベスト5」 を選出してみた。

・翻訳ライターのNekolasが選ぶ私的ベスト5記事

1位:【海外ドラマ豆知識】『ブレイキング・バッド』に出ていた “キレ方がハンパないギャング” のトゥコは『24 TWENTY FOUR』にも出演していた!

「自称 “海外ドラマおたく” の筆者の知識を活かしてみればどうか」と編集長が勧めてくれ、書き始めた【海外ドラマ】シリーズ。やたらと『ブレイキング・バッド』ネタが多いのは個人的に大ファンだからで、記事の内容も、気がつけばどんどんマニアック化していってしまった……。

そんななかでもギャングのトゥコの記事を選んだのは、トゥコが高純度ドラッグのメスをキメた時に発する「エイッ!! トゥァー! タイッ! タイッ! Yeah!!」の雄叫びが、自分のなかで今年一番の流行語になったからである。また、『ブレイキング・バッド』の記事を執筆する度に、素晴らしいイラストを描いてくださった天才画伯マミヤ狂四郎氏とのコラボも、素晴らしい経験となった。

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2位:【旅の豆知識】国内&海外旅行の宿代を安くあげたいなら “誰かんちの部屋” を貸してくれる「Airbnb」がオススメ! 地元人とも仲良くなれるぞ!!

今年の抱負のひとつが、“念願のイタリア旅行に行く” であった。そしてゴールデンウィークを利用して、ついにイタリア16日間の女一人旅へ旅立ったのである。イタリア滞在中はホテルには泊まらず、一般人の家やアパートの空いた部屋を旅行者のために貸し出している「Airbnb」というサイトを使って宿泊。

イタリア人の日常生活が垣間見れたり、地元人しか知りえないお得な情報をゲットできたり、Airbnbを利用したことで実りある旅にすることができた。

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3位:双子の兄弟が両親にゲイをカミングアウト! 両親の理解あってカッコ良すぎる反応にネットユーザーが大反響!!

ベスト5を書くにあたって、一番に思い浮かんだ記事がこれだった。同性愛者の双子の兄弟が、両親にカミングアウトするビデオについての記事だ。同性愛者であるばかりに、学校でいじめられたり親に受け入れてもらえずに、多くの若者が自殺してしまうという現実がある。

実は、筆者がロサンゼルスに住んでいた時、ゲイの友人が飛び降り自殺をしてしまったのだ。彼の父親は軍に勤務する厳格な人で、ゲイの息子を受け入れることができずに、親子関係は絶縁状態になっていた。

そんな理由もあって、この双子の両親の理解ある反応を見た時に、感動を覚えずにはいられなかったのだ。もし友人の父親が双子の両親のようであれば、彼が命を絶つことはなかったかもしれない……。

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4位:紅白にも出演した歌姫スーザン・ボイルが「53歳にして初めて恋人ができた」と話題沸騰! しかもお相手はジェントルマンな医師

海外エンタメ系の仕事を中心にしている筆者は、毎日美男美女の写真を眺めながら仕事をしているといっても過言ではない。なので「こんなルックスだったら人生苦労はないよな~」と思いながら、記事を書いていることもしばしば……。そんな時、決して美人とは言えない歌姫スーザン・ボイルが “53歳にして初めて恋人ができた” とのニュースが飛び込んできたのだ! 

いわゆる「Underdog(負け犬)」的な人生を送ってきた中年の彼女が、オーディション番組の出演をきっかけに一躍スターダムに!! さらに、念願の恋人まで手に入れた彼女のシンデレラストーリーは、世界中の女性に勇気と希望を与えるのでは、と思っている。

5位:【あの人は今】『セックス・アンド・ザ・シティ』の “サマンサ” は今!? → 22歳下男性と交際&性のガイド本を出版! → 現実でもサマンサだった

海外ドラマシリーズの一環として書くことになった “あの人は今” シリーズ。海外エンタメ好きなだけに、やはり印象に残った記事もエンタメ物が多くなってしまった。女子の間でバイブル的な存在となった『セックス・アンド・ザ・シティ』は、恋愛だけでなく、アラサー&アラフォー女性の “女としての在り方” を問う革新的な内容だった。

メインキャラなかでも、「若いイケメン大好きで性に奔放、恋愛も結婚も嫌がるブっ飛びキャラのサマンサ」は、まさに新種ともいえる存在。“女性のあるべき姿” という、固定観念をひっくり返してしまった彼女の貢献度は高い。そんなサマンサを演じたキム・キャトラルが、実生活でも役を地で行くようなキャラだったとは、驚きでもあり嬉しくもある発見だった。

―以上である! まだ新年にもなってないが、筆者はすでに来年の抱負を立ててしまった。読者の皆さんにとって素晴らしい年になりますように、心からお祈りしている。

参照元:YouTube
執筆:Nekolas
Photo:Rocketnews24.
イラスト:マミヤ狂四郎
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【海外ドラマ】『ブレイキング・バッド』“マリー” の素顔に迫る!! 本人もスプーンを持ち帰るのが趣味 / 紫は好みの色じゃない

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昨年は、大人気海外ドラマ『ブレイキング・バッド』のキャラクター7人を取り上げたおかげで、自分自身でも新たな発見があり、作品について造詣を深めることができた。

そんなこんなで、今年もしつこく大好きな作品のキャラクターについて取り上げて、マニアックに攻めていきたいと思っている。そこで今回は、紫が大好きで病的な盗み癖を持つマリーを演じた、ベッツィ・ブラントにスポットライトを当ててみたい。

・紫は好みの色じゃない!!

真面目な高校教師ウォルター・ホワイトが、高純度ドラッグ “ブルーメス” の精製に手を染めて、麻薬の世界でのし上がって行く姿を描いた衝撃作『ブレイキング・バッド』。本作でベッツィが演じるマリーは、ウォルターの妻スカイラーの妹だ。気が強くて少し子供っぽいところがあるマリーについて語る時、絶対に外せないのが “紫色” である。

とにかくマリーの服や所持品、インテリアに至るまで彼女の回りは紫一色!! まさに紫、パープル、むらさきの嵐なだ。言われなくても、彼女の一番好きな色が紫なのは一目瞭然だが、シリーズ全編にわたって紫色に関する会話がひとつもないのが、かえってオモシロい。

だがベッツィ本人は、「特に紫は好みの色というわけではない」と発言している。本作では、マリーの紫に加えてブルーメスの青、黄色のジャンプスーツといった “色” がキーポイントとなっているので、注意して鑑賞してみてほしい。

・レストランのスプーンを持ち帰るのが趣味

パっと見は品行方正に見えるものの、ストレスのせいで病的な盗み癖を持つマリーは、劇中でハイヒールやスカイラーにプレゼントするティアラなどを次々に盗んでしまう。そして、オープンハウスで訪れた家に飾ってあったスプーンを持ち帰るシーンがあるのだが、なんとベッツィ本人もレストランから小さいスプーンを持ち帰るのが趣味だというのだ。

彼女は、脚本家の一人に自分の趣味について語ったことがあるそうだが、話をしたのがスプーンを盗むシーンの撮影の前か後だったのかは覚えていないとのこと。なので、彼女の実際の趣味がストーリーに反映されているかどうかは定かではない。

・スカイラーの妊娠したお腹のシーンはベッツィのものだった!

私生活における彼女は、ソフトウェア会社に勤務する男性と結婚し二人の子供に恵まれている。シーズン2を撮影中に第二子を妊娠中だったが、ストーリー上で妊娠している役ではなかったため、もちろん撮影中はお腹の膨らみを隠していた。だが、スカイラーが妊娠している設定だったため、お腹がクローズアップになるシーンでは、ベッツィの大きいお腹が映されていたのである。

・『ブレイキング・バッド』でブレイクした遅咲き女優

本作に出演する前はテレビドラマの端役出演が続き、女優としてのキャリアはいまいちパっとしなかったベッツィ。しかしシリーズ終了後は、その演技力が認められ認知度がアップしたこともあり、続々と出演作品が決定。現在41歳の彼女は、かなりの遅咲き女優だといえる。

ドラマ『マイケル・J・フォックス・ショウ』ではマイケルの妻役を演じ、性科学の研究を描いた話題作『Masters of Sex』では、性行為ができない精神的に問題を抱えたバーバラ役を熱演している。

『ブレイキング・バッド』は特別な作品で、“ホーム” のような存在だったと言うベッツィは、今でも本作が恋しくて仕方がないようだ。彼女が次なるハマり役に出会い、これからもファンを魅了し続けていってくれることを期待したい!

参照元:IMDbAMCdigi titlesNew York Family(英語)
執筆:Nekolas
イラスト: マミヤ狂四郎
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【海外ドラマ】『ブレイキング・バッド』マット・デイモン似 “トッド” の素顔に迫る!! あだ名はメス・デイモン / 映画でマットの子供時代を演じていた!!

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2015年の新年早々から『ブレイキング・バッド』マリー役のベッツィ・ブラントの素顔に迫り、今年もガンガンと本作のキャストにスポットライトを当てていきたいと思っている。

そこで今回は、編集部で「ジミー大西とマット・デイモンに似ている!」と話題になっていた、トッド・アルキスト役のジェシー・プレモンスを取り上げてみることにした。そこでジェシーについて調査を行ったところ、予想通りマット・デイモンがらみのネタがザクザク出てきて、期待通りの結果となった。

・ジミー大西とマット・デイモンを合体させたような顔

『ブレイキング・バッド』は、温厚な高校教師ウォルター・ホワイトが高純度ドラッグ “ブルーメス” の精製に手を染めて、悪の道へと突き進む姿を描いた衝撃作。トッドはシーズン5から登場し、ウォルターの元教え子でメス精製の相棒ジェシー・ピンクマンの代わりに、ウォルターの右腕的存在となる役だ。

とにかくトッドを演じるジェシーの顔を見て、まず思い浮かべてしまうのがジミー大西とマット・デイモンである。日本では、以前からジミー大西とマット・デイモンは “人種を超えた激似” と囁かれてきたが、ジェシーはその二人を合体させたような存在と言えよう。

・あだ名はメス・デイモン!!

筆者は、トッドのことを勝手に “イケてないマット・デイモンの弟” 呼ばわりしていたのだが(失礼!)、どうやら同意見の人は海外にも存在しているようである。

というのも海外でジェシーは、なんと「メス・デイモン」とあだ名を付けられているというのだ! ご存知の通り、メスは劇中で精製されるドラッグのことで、Matt Damon(マット・デイモン)のスペルを少しもじってMeth Damon(メス・デイモン)と呼んでしまうとは、そのスタイリッシュかつユーモアを感じさせるセンスの良さに、思わずド肝を抜かれてしまった。

・映画でマット・デイモンの子供時代を演じていた!

さらにビックリなのが、マットが主演した2000年の公開映画『すべての美しい馬』で、ジェシーは顔が似ているため、マットが演じたグレイディ役の子供時代を演じたというのだ!! 

主演俳優が演じるキャラの子供時代に扮する子役は、やはり顔が似ていることに越したことはない。だが、実際に顔が似ている子役を見つけることは難しい話である。なので、キャスティング・スタッフがジェシーをオーディションした時、思わず「ああ! 神様ありがとう!!」と天を仰いだのではないかと勝手に想像してしまった。

ちなみ海外で、彼は故フィリップ・シーモア・ホフマンにも似ていると言われており、2012年の公開映画『ザ・マスター』ではフィリップの息子役を演じている。

・有名俳優に似ているだけの役者じゃない!

有名俳優に似ていることが理由で映画にキャスティングされれば、競争が激しいエンタメ界ではかなり有利である。だが彼はそれだけの役者ではない! 子役時代から培った確かな演技力で、残忍さを前面に出すことなく冷酷かつ凶暴な男トッドをサラリと演じ切り、本作のファイナルシーズンで大きな存在感を放っていた。

そんなジェシーは、1996年公開の傑作映画『ファーゴ』をドラマ化した『FARGO/ファーゴ』シーズン2のメインキャストに決定。ひとクセある作品で、彼がどんな演技を見せてくれるのか楽しみだ。

ジェシーは俳優としてだけでなく、Cowboy and Indianというバンドでシンガーとしても活動している。ベビーフェイスからは想像つかない深みのある美声を披露していて、これから多才な彼の活躍が大いに期待できそうだ。

参照元:IMDbThe TelegraphE!Online(英語)
執筆:Nekolas
イラスト: マミヤ狂四郎
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【海外ドラマ】『ブレイキング・バッド』トッドの叔父さん “ジャック” の素顔に迫る! 由緒ある俳優一族の出身 / タランティーの作品の常連だった!!

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2015年もドンドン『ブレイキング・バッド』の出演俳優の素顔に迫っていくぞ!! と宣言したが、気がつけば1週間に3人もの俳優を取り上げていた。

今回は、いつも “あの人の素顔に迫る” シリーズで、素晴らしいイラストを描いてくれる漫画家マミヤ狂四郎氏から「オールバックが印象的だったトッドの叔父さん、ジャックを描きたい!」とのリクエストがあった。そこで、ジャック役を演じたマイケル・ボーウェンにスポットライトを当ててみることにした。

・オールバックとタトゥーの印象が強すぎた!

ジャックは、前回取り上げたマット・デイモン似の俳優ジェシー・プレモンスが演じる、トッドの凶暴な叔父である。ナチスや人種差別主義を表すシンボル “鉤(かぎ)十字” のタトゥーを首や手の甲に入れている彼は、人を殺すことを何とも思っていないサイコパスだ。主役ウォルターの義理の兄で麻薬取締捜査官のハンクを殺害するシーンは、ハンクのファンには辛いシーンだったに違いない。

実はオールバックとタトゥーの印象が強すぎて、ジャックを演じたマイケルがどんな顔をしていたかあまり記憶になかった。そこで彼について調べて始めると、おおお~! というネタが出てきたぞ!!

・ハリウッドで最も由緒ある俳優一族の出身!

なんとマイケルは、名字は違うものの「ハリウッドで最も由緒ある俳優一族キャラダイン家」の出身だったのだ! 政治界ではケネディ一族、映画界ではキャラダイン一族と言われるぐらいの芸能名門一家である。

キャラダイン家といえば、映画『キル・ビル』のビル役で知られる故デヴィッド・キャラダインに、ハリウッドを代表する個性派俳優キース・キャラダインが一番に思い浮かぶ。キースの弟ロバートに娘マーサ・プリンプトンも有名だが、とにかく父母に娘&息子、いとこに姪&甥と一族全員が俳優なのだ。

マイケルはキースとロバートの異父兄弟で、マーサの叔父にあたる。まさか彼がキャラダイン家出身だとは思わなかったので、思わず筆者は「ええ~!! そうだったの!?」と、かなりの勢いで驚いてしまった。

・クエンティン・タランティーノ作品の常連俳優

そんな芸能一家で育ったマイケルだが、俳優デビューは意外に遅く29歳の時だった。現代のアメリカを代表する作家ブレット・イーストン・エリスの作品を映画化した『レス・ザン・ゼロ』や、鬼才ポール・トーマス・アンダーソン監督による傑作映画『マグノリア』といった、良質な作品への出演が目立つ。

なかでも際立っているのが、映画『ジャッキー・ブラウン』に『キル・ビル』、続編の『キル・ビル2』に『ジャンゴ 繋がれざる者』と、立て続けにクエンティン・タランティーノ作品に出演していること! これには “マイケル、なかなかヤルな!!” と思ったことは言うまでもない。

次々に、独特の作風で傑作を生み出し続けるタランティーノ作品の常連俳優になることは、役者にとって何よりのステータスとなる。“クセのある個性派俳優” の勲章をもらったのも同じことなので、どれだけマイケルが役者として認められているかが伺えるのではないだろうか。

・ジェシー役のアーロン・ポールと共演していた!

さらにマイケルは、『ブレイキング・バッド』でウォルターの相棒ジェシーを演じたアーロン・ポールと、ホラー映画『ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト -鮮血の美学-』で共演していたのだ! 本作でマイケルは、アーロン演じるフランシスに残虐に殺されてしまう警官役で出演。『ブレイキング・バッド』とは逆ともいえる設定を興味深く感じてしまった。

マイケルの最新作は、2009年に亡くなったデヴィッド・キャラダインが出演・監督する映画『Mata Hari』だ。全米公開予定日が2015年12月31日となっているが、デヴィッドの死後に、製作がどのように進んで公開へこぎつけるのか注目したいところだ。61歳の個性派俳優マイケルが、これからもいぶし銀な魅力をスクリーンで放ち続けてくれることを期待したい。

参照元:IMDbAMC(英語)
執筆:Nekolas
イラスト: マミヤ狂四郎
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【海外ドラマ】『ブレイキング・バッド』の“ジュニア” の素顔に迫る! 役と同じく脳性麻痺を患っている / 障害を抱える俳優としてスポークスマン的存在に

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癌(がん)を宣告された高校教師ウォルターが、家族に遺産を残すために高純度ドラックの精製に手を染め、悪の道へ突き進む衝撃作『ブレイキング・バッド』。

いつのまにか連載化していた “あのキャラクターの素顔に迫る!” シリーズで、今回は本作で唯一の超イケメン、ウォルターの息子ジュニアを演じたRJ・ミッテの素顔に迫ってみたい。

・実際に軽度の脳性麻痺を患っているRJ

脳性麻痺のため、軽度の言語障害と歩行障害を持つジュニアを演じたRJは、本人も脳性麻痺を患っている。だが、ジュニアよりもRJの症状は軽いため、さらにゆっくりと話し松葉杖での歩行を練習し役作りに備えた。

役作りのために脳性麻痺についてリサーチした彼は、症状克服のため子供時代に経験したリハビリを学び直すという、辛い作業を行わなければならなかった。

・障害を抱える俳優・青年としてスポークスマン的存在に

障害のせいで学校でイジメの対象になりながらも、けなげに癌と戦う父親を支えるジュニア。役と同じくRJは、実生活でも障害を抱える俳優・青年として、スポークスマン的存在となり活躍しているのだ。

彼は、様々な慈善団体に関わりながらチャリティ活動に参加し、障害と戦う若者を支えるために、全米中の高校や大学で講演会を行っている。自分自身が障害を乗り越えて夢を叶えた体験談を語ることで、若者を感化していきたいと思っているそうだ。

・友達を作るために演技クラスを取ったことが俳優の道へ

そんなRJだが、元々は俳優になりたかったわけではない。コマーシャル出演が決まった妹の女優業を支えるために、家族と一緒にハリウッドへ引越して来たことが、そもそもの始まりだった。

彼は、新しい土地で友達を作るために演技クラスを取り始めただけだったが、彼の才能を見抜いた芸能エージェントの勧めでオーディションを受けることに。こうして次々とCMやテレビ出演が決まり、『ブレイキング・バッド』のジュニア役にキャスティングされたのである。

・ジュニアが主要人物で会っていないのはジェシーだけ

ジュニアはウォルターの息子でありながら、ストーリーが、ウォルターの麻薬ビジネスの相棒ジェシーとの擬似的な父息子関係にフォーカスされていたため、ジェシーより影の薄い存在だった。

ウォルターが寝言で “ジェシー……” と口にする場を目にしたジュニアが、「ジェシーって誰だろう?」といった表情を浮かべるシーンが切なかった。ジュニアが、シリーズを通して一度も面識がなかった主要人物が、ジェシーだけだという事実が因縁を感じてしまう。

・ジュニアは朝食に夢中!?

ちなみに『ブレイキング・バッド』ファンの間では、“ジュニアは朝食に取り憑かれている” とジョークのネタになっている。というのも、出演場面の多くが家族との朝食シーンで、いつも「今日の朝ご飯は何?」と母のスカイラーに訊ねているからだ。

アメリカでは、朝食は毎日同じ物を食べるのが普通なので、ファンから「ジュニアは朝ごはんに取り憑かれている」と、冗談にされてしまったのだった。

『ブレイキング・バッド』で一躍注目を集めたRJは、人気ヒューマンドラマ『スイッチ ~運命のいたずら』では車椅子の医学生役で出演。このほか、2015年は出演映画3本が待機中で、障害をもろともせず、俳優として活躍する彼の姿に励まされ続けそうだ。

参照元:IMDbAMCwikia(英語)
執筆:Nekolas
イラスト: マミヤ狂四郎
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【海外ドラマ】『ブレイキング・バッド』 “ゲロ死したジェーン” の素顔に迫る! ファッションデザイナーとして活躍しミュージシャンとしても活動!!

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善と悪の境界線は時に線引きが難しく、相手の動機によっては責めがたい心境に駆られることだってある。では、家族のために財産を残そうと、化学教師としての知識を活かしてスーパードラッグを生み出したウォルター・ホワイトの場合はどうだろうか? 

このシリーズの読者ならすでにお分かりだと思うが、海外ドラマ『ブレイキング・バッド』のことである。そんな家族想いの真面目で気弱だった彼が、徹底的に “悪” への境界線に踏み込むきっかけとなった女性がいる。それが、ウォルターの相棒ジェシーの恋人ジェーンだ。

そこで今回は、美しい容姿からは想像できないドラッグ依存症の問題を抱え、ウォルターの決断によって帰らぬ人となったジェーン・マーゴリス役を演じた、クリステン・リッターの素顔に迫ってみたい!

・ロックバンドでミュージシャンとして歌声を披露

俳優のなかにはバンドに在籍したり、ミュージシャンとしてアルバムデビューしている人がたくさんいる。有名どころではキアヌ・リーブスやブルース・ウィルスだが、クリステンもその一人だ。

彼女は、「Ex ViVian」というバンドでボーカルを担当しているのだが、個人的にメチャクチャ筆者の好きなタイプの音楽だ。現在、海外で人気を博しているラナ・デル・レイやロードとった女性シンガーを思わせる、物憂げだがメロディがしっかりしたナンバーで繊細なボーカルを披露。彼女の曲は、自身の出演映画『 The Last International Playboy』にも使用されている。

・ファッションデザイナーとしても活躍

また、ファッションデザイナーとしての顔も持つクリステンは、ファッションデザイナーのコリー・リン・カーターと共同でワンピースをデザインしたり、ファッションブランド「Alice and Olivia」とコラボして、靴のデザインも手掛けている。

美人なうえ、バンドのボーカルでファッションデザインまでこなしてしまうとは、女子が憧れてしまうのも納得のカッコいい女優さんだ。

・ウォルターが悪の道に染まるきっかけとなった女性

では、ジェーン役にまつわるエピソードをいくつか紹介したい。ジェーンが登場するまでにすでに人を殺していたウォルターだが、ジェーンの死は、彼が今まで手にかけた死とは訳が違う。彼女はジェシーにとって大切な恋人だったが、ウォルターの裏ビジネスをバラすと脅迫し、ウォルターにとって邪魔な存在となる。

そして、ジェーンがドラッグ・オーバードースしかけて嘔吐物をのどに詰まらせた場に居合わせたウォルターは、一瞬ためらうものの、保身のために彼女を救うことを選らばなかったのだ。

こうして、助けようと思えば救うことができた彼女を無残にも死なせた事実が、ウォルターの心に大きな影を落とし、ついに悪への境界線を越えてしまうのである。

・オリジナルのストーリー展開はちょっと違った!

シリーズ中で、ウォルターが鬼畜へと変貌を遂げる重要なシーンだが、元々は、寝ているジェーンの腕にウォルターがヘロインを打ち込む設定だったそうだ。だが後ほど、放送バージョーンへとシナリオが書き換えられたわけだが、オリジナルの台本では、ウォルターのモラルや道徳心に対する葛藤が表現しきれなかったのでは、と思う。

・ジェーンの名字はヘクター・サラマンカ役の俳優から拝借

そしてジェーンの名字 “マーゴリス” は、ベル鳴らしのおじいちゃんとしてお馴じみ、ヘクター・サラマンカ役を演じたマーク・マーゴリスに敬意を表して命名されたとのこと。こういった、ちょっとした遊び心が作品に織り込まれているのが粋だなあと感じてしまう。

・ジェーンは『パルプ・フィクション』のミアがモデル!?

さて、ジェーンのルックスを見て、誰かを連想した人はいないだろうか? 前髪をパッツン切った黒髪のボブ、赤い唇にスラリとした長身……。そう! ジェーンは、クエンティン・タランティーノ監督の大傑作『パルプ・フィクション』で、ユマ・サーマンが演じたミア・ウォレスがモデルでは? との声も挙がっている。

容姿が酷使しているだけでなく、ドラッグ・オーバードースしてしまう設定も同じだ。ちなみに筆者は、クリエイターのヴィンス・ギリガンは、タランティーノ監督のファンなのではないかと思うことがある。

というのも、ウォルターの名字はホワイトで、ジェシーはピンクマン、そしてウォルターの妻スカイラーは青。どちらも色を表す名前が付けられている点が、嫌でも登場人物を色で呼んでいたタランティーノ監督作『レザボア・ドックス』を連想してしまうからだ。

・人気ロックバンドの曲もキャラに反映されている!?

またジェーンは、米人気ロックバンド、Jane’s Addiciton(ジェーンの中毒)の代表曲「Jane Says」で歌われるジェーンを彷彿とさせるとも言われている。もしかしたらジェーンのキャラクターを練り上げる際、ギリガンの頭には、ミアのイメージやJane’s Addcitonの曲が駆け巡っていたのかもしれない。

『ブレイキング・バッド』への出演終了後も、本作と強い結びつきを感じていたというクリステン。彼女は最新作ドラマ『Marvel’s A.K.A. Jessica Jones』で、ドラッグ依存症の役とは間逆のスーパーヒーローを演じることが決定している。

参照元:IMDbBreaking Bad WikiDesign&Trend(英語)
執筆:Nekolas
イラスト: マミヤ狂四郎
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【海外ドラマ】『ブレイキング・バッド』 “悪徳弁護士ソウル” の素顔に迫る!! 俳優になる前は脚本家だった! 本作スピンオフドラマの主役に決定!

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BETTER CALL SAUL

映画とドラマの大きな違いは、ストーリーの中で登場人物が大きく変貌を遂げたり、時間をかけることでキャラクターに深みを持たせることができる点だ。なので、最初は好きではなかったキャラが、シリーズ終盤辺りでは大ファンになっていたりすることがある。

そこで今回は、最初は超~うさん臭いけど、実は顧客に絶対の忠誠心を尽くし、ここぞ! という時にお助けマンのように窮地を救ってくれる、悪徳弁護士ソウル・グッドマンを演じたボブ・オデンカークの素顔に迫ってみたい。言うまでもなく海外ドラマ『ブレイキング・バッド』の登場人物で、個人的に筆者が一番好きなキャラクターである。

・ソウルはヘビーなストーリーのオアシス的な存在

名残惜しげにハゲかけた髪を八二分けにし、趣味の悪い派手なスーツを身にまとったソウル・グッドマン。そんな彼と対面したら、それなりに人生経験を積んだ人なら、誰でも「コイツに弁護を依頼するのはマズいんじゃないか?」と感じてしまうだろう。

だが、温厚な化学教師ウォルターがドラッグ精製に手を染め爆走し、家族との葛藤や絆がヘビーに描かれるストーリーで、ソウルは一種の癒し的な存在だ。彼が登場するシーンはなぜか緊張感がゆるみ、彼の喋りや行動は常に笑いを誘うからだ。それもそのはず! もともとボブはコメディ畑出身で、脚本家として笑いを生み出す側にいたのである。

・俳優になる前は脚本家だった!

地元シカゴのラジオ局でコメディ番組の台本を執筆してたボブは、1987年に米人気コメディ番組『サタデー・ナイト・ライブ』に脚本家として雇われたことで、大きな転機を迎える。

同番組のシーズン13~20まで脚本を務めた彼は、米テレビ界最高峰エミー賞で脚本賞を受賞。その後、脚本家として参加した番組『The Dennis Miller Show』に出演したことがきっかけで、俳優のキャリアをスタートさせることとなったのだ。

・ソウルの役作りで参考にしたのは敏腕芸能エージェント

しかし俳優デビューを飾ったものの、『ブレイキング・バッド』出演前の目立った経歴は、人気コメディドラマ『ママと恋に落ちるまで』と『アントラージュ★オレたちのハリウッド』へのゲスト出演程度。

ソウル・グッドマン役で大きな注目を集めたボブが、ソウルの役作りをするうえで参考にした人物は、ハリウッドの芸能エージェント、ロバート・エヴァンスとアリ・エマニュエルだそう。特にアリは、『アントラージュ★オレたちのハリウッド』に登場する敏腕芸能エージェント、アリ・ゴールドのモデルにもなった人物だ。

事務所の所属俳優に役をゲットさせるためなら、どんな手段もいとわないアリと、金のためなら悪事に手を染めることも平気なソウルには、確かに大きな共通点を見出せる。腹黒いんだけど、何だか憎めないソウル像を絶妙に作り上げたボブの俳優としての力量は、脚本家としてキャラクターを練り上げる作業でつちかってきたものではないだろうか。

・ソウルが『ブレイキング・バッド』スピンオフ版の主役に!!

そして、ソウルを語るうえで外せないのが、『ブレイキング・バッド』の前編となるスピンオフ版『Better Call Saul』だ。ソウルが弁護士事務所のテレビCMで使っていたキャッチフレーズ “Better Call Saul(ソウルに電話を!)” をタイトルに冠しているが、本作でボブが演じるのは、ソウルの本名ジミー・マクギルだ。

ジミーが、ソウルと名乗るようになるまでの経緯が描かれるわけだが、スピンオフには、“フィクサー” マイク・エルマントラウト役を演じたジョナサン・バンクスも同役で登場する。一体どんなストーリーが展開されるのか、今から気になって仕方がない。

・ソウルの弁護士事務所の電話番号は実際に存在する!

ちなみに、ドラマ中に出てくるソウルの弁護士事務所の電話番号「(505)503-4455」は本物で、電話をかけたら実際にソウルの声が自動音声で再生される。だが無料通話ではないので、電話をかけたら通話料金をしっかり取られてしまう。もちろん海外の電話番号なので、日本から電話する時には国際電話扱いになるので要注意。

・末期癌の少年がストーリーに影響を与える

シリーズが始まってからクリエイターのヴィンス・ギリガンは、16歳の末期癌(がん)の少年ケヴィン・コーダスコ君の両親から連絡を受けた。末期癌を患う主役ウォルターに共感しているというケヴィン君を励ますために、ボブとギリガン、ブライアン・クランストン(ウォルター役)とアンナ・ガン(スカイラー役)が遠方から彼の自宅を訪れ、お見舞いしたのだ。

その際、ケヴィン君はギリガンに、ウォルターとグレイマター社を設立したエリオット・シュヴァルツと彼の妻グレッチェンとの関係を深く掘り下げて欲しいと頼んだという。エリオットは共同創設者のウォルターから会社を乗っ取った人物で、ウォルターの元恋人であるグレッチェンと共に、ウォルターとは複雑な関係にある。

こうしてシリーズ最終章となるシーズン5で、ウォルターとエリオット、グレッチェンの間に何が起こったのかが明かされることになるのだ。シーズン5の第9話は、ストーリー展開に影響を与えたケヴィン君に捧げられ、エピソードの最期にはテロップも流れている。

『Better Call Saul』は、アメリカで2015年2月8日から、AMC局にて放送スタートする。今でも熱狂冷めやらない『ブレイキング・バッド』ファンにとって、これほど嬉しいプレゼントはないのでないだろうか。早く日本にも上陸することを願いつつ、今度はスピンオフ版のキャラの素顔に迫れたらと思う。

参照元:IMDbBreaking Bad WikiAMCThe Telegraph(英語)
執筆:Nekolas
イラスト: マミヤ狂四郎
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【海外ドラマ】『ブレイキング・バッド』 “スキニー・ピート” の素顔に迫る!! ピアノの腕がプロ級! 17歳まで世界各地を転々とした生活を送る

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Skinny Pete

末期癌(がん)を宣告された真面目な化学教師ウォルター・ホワイトが家族に遺産を残すため、高純度ドラッグ “ブルーメス” を精製し、一攫千金を狙う異色作『ブレイキング・バッド』。

先日取り上げた悪徳弁護士ソウル・グッドマンが、ヘビーなストーリーの中で笑いを誘う “癒し的な存在” だと紹介したが、彼以外にもオアシス的な存在がいる。それは、ウォルターの相棒ジェシー・ピンクマンの “ギャングに成り切れないストリートの三バカ大将” とでも呼びたいチンピラ仲間、スキニー・ピートとバッジャー、コンボの三人だ。

そこで今回は、三バカ大将のリーダー的存在だったスキニー・ピートを演じたチャールズ・ベイカーにスポットライトを当ててみることにした。

・ピアノの腕前はプロ級!!

スキニー(細い)とニックネームを付けられているだけに、とにかくスキニー・ピートは背中と胸がくっ付きそうなガリガリっぷりが印象的だった。いかにもヤクのやり過ぎで不健康そうな彼だが、完全にそのイメージを覆してしまうシーンがある。それは楽器店で、プロ並みにバッハをピアノで弾きこなしてしまうシーンだ。

あまりにも意外な特技を突然披露されて、一瞬 “特撮か!?” と思いきや、実際にチャールズはピアノの腕前がプロ級だというのだ! 人は異性のギャップに弱いというが、イケメンでも何でもないスキニー・ピートが華麗にピアノを演奏する姿に、筆者は胸キュンしてしまった。

・1カ月間毎日3時間ピアノを猛練習!

元々俳優よりも歌手志望で、大学で音楽を専攻してプロのシンガーを目指していたチャールズ。楽器にも馴じみがあった彼はピアノの腕前もかなりのものだったが、本作の演奏シーンで弾く曲がカール・フィリップ・エマヌエル・バッハの「Solfeggietto」だったため、この曲を弾きこなすために猛練習を開始!!

こうしてチャールズは、1カ月間毎日3時間ピアノを猛練習して撮影に挑んだのである! しかし、編集でほぼシーンがカットされてしまい、演奏の冒頭部分しか使用されなかったのは非常に残念だ。だが筆者は、彼の真摯な努力っぷりに再びグっ! と来てしまった。

・7歳まで世界各地を転々とした生活

陸軍大佐を父にもつチャールズは父親の転勤に伴い、17歳になるまでイギリスやイスラエル、ハワイといった全米各地を転々とする生活を送った。多感な高校時代をロンドンで過ごした彼の背景は、デンマークのコペンハーゲンで生まれ、思春期をヨーロッパで過ごしたガス・フリング役のジャンカルロ・エスポジートを思わせる。

やはり、様々な文化や言語に触れながら成長したインターナショナルな背景は、俳優として濃い仕事ができる要素になるのではないかと思う。

・全シーズンに登場したサブキャラクターの一人

ワルぶってはいるが、思いっきり “ハク” に欠けてギャングに成り切れないながらも、スキニー・ピートはジェシーの大切な仲間だ。ブルーメスの精製に手を染める前のジェシーが、ストリートでどんな立ち位置にいたかを語るうえでピートの存在は欠かせない。そんな訳で全シーズンに登場したサブキャラクターが、スキニーピートとバッジャー、ゴメス(麻薬捜査官ハンクの相棒)だけであることもうなずける。

・本名が明かされてないのはスキニー・ピートだけ

そして、本作で本名が明かされてないのはスキニー・ピートだけで、彼は読み書きができない非識字者の設定だ。シーズン2第6話では “Street” という簡単な単語のスペルを書き間違え、さらに自分が書いた文字を読むのに苦労していたシーンがある。

・子供向けの作品に出演したい!

そんな、うだつが上がらないピートを演じたチャールズだが、私生活では優しい2児のパパ。今まで自分の子供達と一緒に見れるような作品に出演したことがないという彼は、子供達が大人になる前に、子供向けの作品に出演したいと語っている。

『ブレイキング・バッド』終了後は、犯罪心理アクションドラマ『ブラックリスト』や第一級殺人を扱うドラマ『Murder in the First』と、ダークな作品が続いているチャールズ。2015年に待機中の出演映画5本ともに子供向けとは程遠い内容で、子供達と一緒に鑑賞できる作品との出会いには、しばらく時間がかかりそうだ。

参照元:IMDbBreaking Bad WikiAMCThe Telegragh(英語)
執筆:Nekolas
イラスト: マミヤ狂四郎
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【海外ドラマ】『ブレイキング・バッド』ハンクの相棒 “ゴメス” の素顔に迫る!! ロケ地アルバカーキのジモピー / ゴメス役のオーディションはその場で合格!

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Breaking Bad Gomez

違法薬物にドラッグディーラー、マフィアとくれば、必ずセットで付いてくるのが麻薬取締官である。そして刑事に捜査官とくれば、相棒との “バディ” な関係は必ず語られる要素である。

そこで、今回の『ブレイキング・バッド』あの人の素顔に迫る! シリーズでは、主役ウォルターの義弟で麻薬取締官ハンクの相棒、スティーブン・“ゴミー”・ゴメス役を演じたスティーヴン・マイケル・ケサダをピックアップすることにした。

・ゴメスは主要人物を浮き彫りにするキー・パーソン

本作の、崖っぷちを歩いているようなギリギリで緊張感あふれる感覚は、なんといってもウォルターが精製するスーパードラッグ “ブルーメス” を捜査するのが、彼の義弟ハンクという設定だ。

血はつながっていないが、癌(がん)を宣告されたウォルターを家族として心から支えるハンクは、まさかブルーメスを精製しているのが、気弱で真面目な義兄だとは思いもよらない。そして、執拗にブルーメスの出所を捜査するハンクをサポートする相棒ゴメスは、ハンクとウォルターの関係を浮き彫りにするうえで重要な役割を担っている。

・全シリーズに登場したサブキャラクターの一人

先日、ウォルターの相棒ジェシーがストリートでどの立ち位置にいたかを語るうえで、スキニー・ピートの存在は欠かせないと紹介した。ゴメスも同様で、相棒&親友としてハンクと交わす取りとめのない会話やひやかし合いから、ハンクがどんな人物であるかが伺えるのだ。

本にしても映画にしても、サブキャラクターをうまく使って主要人物を丹念に練り上げた作品には秀作が多い。ジェシーとハンクというメインキャラを支えるスキニー・ピートとゴメスは、ストーリーを進めるコマとして不可欠な存在ゆえに、全シリーズに登場しているのも納得だ。また、主要人物全員と出演シーンがある脇役は、ゴメスだけである。

・生粋のアルバカーキっ子

少し見方を変えれば、本作の舞台となったニューメキシコ州アルバカーキも主役の一人だと言える。決して既成のスタジオからは伝わらない閑散とした情景や乾いた空気は、アルバカーキでロケを敢行したからこそ伝わる要素だからだ。そしてスティーヴンは、生粋のアルバカーキっ子なのだ。

南米系移民が多く住み、スペイン語が話せて当たり前なアルバカーキを拠点として活動するスティーヴンは、ヒスパニック系でもちろんスペイン語もペラペラ。スペイン語が全く話せないハンクに代わって通訳を務めるシーンがあったが、その点でハンクは引け目を感じて、男のプライドを揺さ振られていたようだ。そんな事実も、またハンクという人物像を物語っている。

・元はスタンダップコメディアン

俳優として数多くの作品に出演しているスティーヴンだが、元は南西部を拠点とするスタンダップ(コント)コメディアン。ラテン系のコメディ賞を多数受賞したこともある、筋金入りのエンターテイナーだ。コメディアンとして成功しながらも、ハリウッドへは移らずニューメキシコ州を離れなかったことから、彼のスパニッシュ・コミュニティへのこだわりを感じる。

・ゴメス役のイメージにドンピシャだった!!

そんな彼が、アルバカーキで行われた『ブレイキング・バッド』のゴメス役のオーディションを受けたことで、本作に出演することに。クリエイターのヴィンス・ギリガンが求めていたゴメス役のイメージにドンピシャだった彼は、「ゴメス役は君にキマリだ!」と返事を貰い、その場で合格!!

スティーヴンは、今までスタンダップコメディのツアーで家を空けることが多かったため、家族は本作の出演に大喜びだったそうだ。

以前、悪徳弁護士ソウル・グッドマンを主役に据え、『ブレイキング・バッド』の前編を描くスピンオフ版『Better Call Saul』について紹介したが、さっそく筆者は第1話を視聴した。“フィクサー” のマイク・エルマントラウトが登場することは知っていたが、オリジナルに登場した “あのキャラ” もエピソードの最後に顔を出し、 「え~!!!」 と思わず声を上げてしまった。

ネタバレになるので言わないが、彼が出てきたのなら、ゴメスや他のキャラクターも登場する可能性は十分あるのではないだろうか。今後、ストーリーがどのように展開するのか楽しみで仕方がない。

参照元:IMDbBreaking Bad WikiAMC(英語)
執筆:Nekolas
イラスト:マミヤ狂四郎
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『ブレイキング・バッド』 “リディア” の素顔に迫る!! 彼女の指示で殺された男は計23人! スコットランド人だけど完璧なアメリカ訛りをマスター

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Breaking Bad Lydia

ドラッグ “ブルーメス” の精製に麻薬ビジネス、ギャング&マフィアという裏世界が描かれる海外ドラマ『ブレイキング・バッド』では、やはり登場人物のほとんどを占めるのは男性だ。そんななかでビシっとスーツでキメて、マフィアにブルーメスの原料となるメチルアミンを横流しして金儲けしていた美女リディアは、傑出した存在感を放っていた。

そこで、今回の「あの人の素顔に迫るシリーズ」では、少し臆病ながらも強欲な女リディア・ロダルテ=クエールを演じたローラ・フレイザーに注目してみたい。

・保身と金のために動く強欲かつ計算高い女

魔性の女というと、読者の皆さんはどんな女性を想像するだろうか? 自分の思い通りに男を操り、欲しい物を手にする “男転がしのウマい女” といったところかもしれない。

シリーズ最終章のシーズン5から登場するリディアは、常に保身と金のために動く強欲かつ計算高い女だ。シーズン4で死んだマフィアのボス、ガス・フリングにドラッグ原料を横流ししていた彼女は、ガスとのつながりをもみ消すために、“フィクサー” マイクにガスの手下11人の暗殺を依頼する。

・リディアの指示で殺された男は計23人!!

マイクに殺人を依頼するリディアは、見るからにナーバスになって臆病な面を覗かせてはいる。だが、美人であるがゆえに今まで男を操ってきた経験が、彼女を大胆かつ冷酷な行動に駆り立てているのではと思わせる “魔性の女臭” をプンプン漂わせている。

そんなリディアの指示で殺された男の数は、たった1シーズンで23人にも上るのである!! シリーズを通して殺害されたのが計270人であることを思えば、リディアが関わった殺しは実に1割近くにもなる。まさに彼女は、男を操って欲しい物を手に入れる魔性の女と呼ぶにふさわしい、“アブない女” と言ってよいだろう。

・リディアにメス・デイモンもメロメロ!?

以前、シーズン5から登場し、主役ウォルターの相棒ジェシーの代わりに、ウォルターの右腕的存在となるトッド・アルキストを紹介した。

ウォルターの元でブルーメスの精製を習得するトッドは、リディアともビジネスで関わるのだが、明らかに彼女に惚れている様子。どう見てもリディアはトッドよりも10歳は年上だが、彼女を見つめる彼の瞳には恋心が見て取れる。そしてローラは、トッドの恋心について以下のような分析をしているのだ。

「ビジネスの場で相手に色目を使うなんて、トッドの気持ち悪い一面でもあるわね。二人の関係についてよく考えたけど、リディアみたいな女を好きになるなんて彼は相当ヤバいわ。リディアに恋心まで利用されて操られて、彼が可哀想だったわ」

と、冷酷なトッドの性格的問題だけでなく、女の趣味も悪いとコキ下ろしている。

・完璧なアメリカ訛りの英語をマスター!

リディアを演じたローラ本人についてだが、スコットランド出身の彼女は『ブレイキング・バッド』に出演する以前は、イギリスを拠点に活動していた。本作でアメリカ人のリディアを演じたローラは、役作りのために完璧なアメリカ訛りの英語をマスター! その完璧ぶりに、共演者はローラがアメリカ人でないとは全く思わなかったそうだ。

ちなみに、イギリス訛りとアメリカ訛りの英語は、とんでもなく発音が違う。余談になるが、なぜか英国俳優がアメリカ訛りの英語を習得するのが上手いのに対し、米国俳優で完璧なイギリス訛りを喋れる人がほぼいないのが不思議である。

・リディアのような強い女性を演じることが多い

そして今までの出演作でも、リディアのような強い女性を演じる機会が多かったというローラ。現代アメリカ社会が抱える問題を鋭くえぐった社会派サスペンスドラマ『HOMELAND』で、リディアは帰還兵ニコラス・ブロディの妻ジェシカ役に配役されていた。

後に他の女優に交代となったが、実はテロリストでPSTD(心的外傷後ストレス障害.)を抱えるニコラスを気丈に支えながらも、激しく葛藤で揺れるという強く複雑な女性の役どころだった。

実際に死ぬ場面は登場しないが、ウォルターによって毒物リシンを盛られたリディアは、彼によって殺された最後の人物だ。また、ウォルターが息絶える前に漏らした最後の言葉も、「リディア」だった。

ウォルターが、一番最初に殺したドラッグディーラーのエミリオ・コヤマもガスで毒殺されてるのだが、彼の “最初と最後の殺し” が、何かしらの形で反映されているのかもしれない。

参照元:IMDbBreaking Bad WikiAMC(英語)
執筆:Nekolas
イラスト: マミヤ狂四郎
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【海外ドラマ】『ブレイキング・バッド』 “バッジャー” の素顔に迫る!! 元々はトゥコの手下だった / 元コメディアンで監督・脚本家としてマルチな才能を発揮

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Breaking Bad Badger

生まれてから何ひとつ曲がったことをしたことがなかった真面目な化学教師ウォルター・ホワイトが、高純度ドラッグの精製に手を染め、殺人すら怯まなくる衝撃作『ブレイキング・バッド』。まず現実にはあり得ない設定ゆえ、異常なストーリーが紡ぎ出す非現実感をリアルに見せるために、所どころでパンチを効かせたブラックユーモアは不可欠である。

そんなユーモア部門を大きく担っているのが、悪徳弁護士ソウル・グッドマンスキニー・ピートを頭(かしら)にしたストリートの三バカ大将だと、以前に紹介した。そして今回は、ウォルターの相棒ジェシーの心を許せるダチで、いつもピートとセットになっていたバッジャーことブランドン・メイヒューを演じたマット・ジョーンズの実態に迫ってみたい。

・ジェシーと組んだバンドではボーカルとして活躍!

スキニー・ピートの特徴がガリガリ体型なら、バッジャーは193センチという巨漢に似合わない、超高っ~いかすれ声だろう。一度聞いたらナカナカ忘れられない声をしているが、顔や体型と違って声だけは変えられないだけに、ある意味、特徴的な声は俳優の武器になり得る。

『ブレイキング・バッド』のストーリーで、昔バッジャーはウォルターの相棒ジェシーとバンド「TwaughtHammer」を組んでいたという設定だった。そして、バッジャーは独特の高い声を活かして、メタル系バンドでボーカルを担当。本編にバンドの演奏シーンは登場しないが、プロモビデオ「Fallacies」には、ジェシーの名前が監督としてしっかりクレジットされている。

マット自身もバンドに在籍していた過去があり、プロモ撮影で彼が実際に歌えることが分かって、撮影スタッフは驚いたそうだ。

・『ブレイキング・バッド』にはコメディアンが多く出演

元々コメディアンとして活動していた彼は、オランダのアムステルダムにある超有名コメディクラブBoom Chicagoでもパフォーマンスを行うなど、国際的に活躍。

ソウル役のボブ・オデンカークやゴメス役のスティーヴン・マイケル・ケサダもコメディ畑出身だが、クリエイターのヴィンス・ギリガンは、意図的にコメディアンを多く起用したのかもしれない。ダークなストーリーが重くなりすぎないよう “笑いのプロ” をキャスティングすることで、「演出だけではコントロールできない自然化学反応を生み出そうとしていたのでは?」とも思える。

・元々はトゥコの手下だったバッジャー

見るからに気が良さそうなバッジャーだが、オリジナルのストーリーは、ギャングでキレ方が激しいトゥコをジェシーに引き合わせる役だった。トゥコの手下という設定だったが、ギリガンから「バッジャーみたいなイイ奴が、トゥコの仲間だなんてしっくりこない。でも、心配しなくても出演シーンは減らないから」との説明があったそうだ。こうしてバッジャーは、ジェシーの友人として全シーズン通して登場するほどの、重要な脇役ポジションをゲットしたのだ。

・ソウルの弁護士事務所の宣伝に一役買う

ジェシーの仲間として高純度ドラッグ “ブルーメス” を流通させるべく、ストリートでディーラーとしてブルーメスをさばき出したバッジャーは、警察に逮捕されてしまう。そこで、彼の弁護を務めたのがソウルなわけだが、バッジャーはソウルの弁護士事務所のウェブサイトに “満足した顧客” として動画を投稿。

「サツに捕まってヤバいことになったけどよ~、ソウルが現れて俺を救ってくれたんだ。ブチこまれそうになったけど、2日でストリートに戻れたぜ!!」

と、アツくソウルの事務所を宣伝している。

まだ31歳と若いマットだが、意欲作『The Night Is Young』では、、監督・脚本・製作・出演を務めてマルチな才能を発揮。ハリウッドでは、活動を演技だけにとどめる俳優と、現場で学んで監督・製作・脚本業へと仕事の幅を広げる俳優の2つに大きく分かれる。演技だけでも大変なのに全役をこなしてしまうマットは、これからハリウッドでの飛躍が期待できそうだ。

参照元:IMDbBreaking Bad WikiAMCBetter Call Saul(英語)
執筆:Nekolas
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【海外ドラマ】『ブレイキング・バッド』ATMで潰される “スプージ” の素顔に迫る!! 日本語がペラペラ! 150冊ものマンガを日本語から英語へ翻訳

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Breaking Bad spooge

『ブレイキング・バッド』の出演俳優の素顔に迫りだしてしばらく経つが、興味深い背景を持つ人や意外なエピソードがあったりと、様々な発見があった。そんななかでも、リサーチするにあたって一番驚きだったのが、ATMマシーンで潰されて無残な死を遂げたスプージ役のデヴィッド・ユリーについてだ。

シリーズへの出演はたった2話だったが、彼の経歴があまりにもオモシロいので紹介したい。なんと、日本の大学に留学していた彼は日本語がペラペラで、アメリカから島根県に養子としてもらわれてきた “ケン・タナカ” という架空のキャラクターを作って、YouTubeに動画を投稿しているのだ!

・『ブレイキング・バッド』に日本に深いゆかりがある俳優が!

日本語が話せたり、日本に深いゆかりがあるハリウッド俳優やセレブはそんなにいない。パっと思い浮かぶところでは、神奈川県の高校に短期留学経験があって少し日本語が話せるロックシンガーのジョン・メイヤーと、過去に大阪でサラリーマンをしていた映画『ファイト・クラブ』の主演俳優エドワード・ノートン。そしてメガデスの元メンバーで、日本好きが高じて日本でタレントになってしまったマーティー・フリードマンぐらいだろうか。

なので、“あの人の素顔に迫るシリーズ” のため調査を進めるうちに、デヴィッドが日本に深い関わりを持つことが分かって嬉しい驚きだった。

・明石家さんまの番組に出演し漫画150冊を翻訳!!

東京の大学に留学していた彼は流暢な日本語を話し、明石家さんまの『明石家多国籍軍』にゲスト出演したこともある。また優れた語学力を活かして、『バジリスク 〜甲賀忍法帖~』をはじめとする150冊もの漫画を英語へ翻訳しているのだ。

翻訳のプロとして活躍する彼は、2001年に日本からロサンゼルスへと拠点を移し、スタンダップコメディアンのキャリアをスタートさせ、コメディドラマ『マルコム in the Middle』で俳優デビュー。ちなみに、このドラマには『ブレイキング・バッド』の主役ウォルターを演じたブライアン・クランストンが、パパ役で主演している。

・嫌な奴を演じるのは楽しい!

『ブレイキング・バッド』では、ウォルターの相棒ジェシーの仲間スキニー・ピートからドラッグ “ブルーメス” を奪うジャンキー役で出演していたデヴィッド。ヤクでラリった妻にATMマシーンで潰されるという壮絶な最後を遂げる役だったが、彼の俳優歴を観ると、嫌な奴やダラしがない男を演じることが多い。

だが、そんな役を演じるのは楽しいと言う彼は、「ATMマシーンで殺されるとは、クリエイティブな死に方だと思う」と語っている。

・島根県に養子としてもらわれてきたアメリカ人のキャラをデッチ上げる

そして、デヴィッドについて語るうえで外せないのは、彼が作り出した “ケン・タナカ” という架空の人物。「島根県に養子としてもらわれてきたアメリカ人で、本当の両親を探している」というキャラを作り上げ、YouTubeに動画を投稿しているのだ。日本語訛りの英語まで喋る彼の念の入れように、彼の作り話を真に受けるネットユーザーも多くいたようだ。

なかには「俳優のデヴィッド・ユリーにソックリだから、両親を探す手掛かりになるのでは?」と指摘するユーザーも現れ、ケンがデヴィッドと初対面する動画まで制作しているのである。

動画では、お互いの会話でデヴィッドも養子に出されて誕生日が同じである事実を知った二人が、生き別れの双子の兄弟であることを発見する展開に。彼のユーモアのセンスに、筆者も一杯食わされてしまうところだった。

・イラストレーターとして個展まで開催

さらに、イラストまで描いてしまうデヴィッドは、架空キャラのケン・タナカの名前で、ロサンゼルスのアートギャラリーにて個展を開催。ヘタウマでナカナカ味のあるアートを披露している。

日本語がペラペラで俳優という職業を活かして、自分をパロった動画を制作してしまうデヴィッドは、かなりオモシロい俳優ではないかと思う。日本を離れてからは日本映画などに出る機会はなかったようだが、これから日本の作品でもお目にかかれることを願いたい。

参照元:YouTubeIMDbAMCArtSlantJUSTIFIED(英語)
執筆:Nekolas
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【海外ドラマ】『ブレイキング・バッド』不倫男 “テッド” の素顔に迫る!! 首の骨を折るシーンはオレンジに深い意味があった!

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Breaking Bad ted

癌(がん)を宣告された余命わずかな高校教師が、愛する家族のために危険なサイドビジネス、スーパードラッグの精製に乗り出すブっ飛び衝撃作『ブレイキング・バッド』。

主役ウォルターの爆走ぶりに竜巻のように巻き込まれていく登場人物達は、ひとクセもふたクセもあるヤバ系な個性派キャラばかり。そんななか、あまりに普通なため何気に目立っていたのが、ウォルターの妻スカイラーの不倫相手テッドだ。そこで今回は、セクシーな中年男テッド・ベネキーを演じたクリストファー・カズンズにスポットライトを当ててみたい。

・ちょっと存在感の薄いテッドがキメたシーン

スカイラーの仕事の上司であるテッドと彼女は、以前から惹かれ合っていたのは明らかだった。家族に内緒で、ドラッグビジネスに足を踏み入れたウォルターとの関係がギクシャクし出したスカイラーは、テッドと不倫関係に……。

いかにも不倫が似合いそうな点以外は、見るからに普通のサラリーマンのテッドだが、実はかなりの額を脱税していた悪い奴でもある。それなのに、キョーレツにインパクトが強い他のキャラに比べたら、やはり彼の存在感はチョット薄いと言わざるを得ない。

しかし、そんなテッドが最後の最後にガッツリとキメてくれたのが、敷物に足をからませてコケた挙句に、首の骨を折ってしまうシーンだ。

・首を折るシーンは “オレンジ” に深い意味があった!!

テッドの会社の会計士として勤務していたため、脱税に加担していた罪で共犯扱いされることを恐れたスカイラー。そこで、ウォルターのドラッグマネーで脱税額を支払おうと、弁護士ソウルの用心棒にテッドを監禁させて、国税庁当ての小切手にサインさせようとする。

その場から逃げようと慌てたテッドがコケて首を折ってしまうわけだが、彼がテーブルに突っ込んだ際、テーブルに載っていたオレンジが数個床に落ちるシーンがあった。何気なく使われているオレンジだが、実は深~い意味があったのだ!!

というのもオレンジは、“暴力と死” を象徴する果物だと言われており、映画『ゴッドファーザー』シリーズでも効果的に使われているのである。マフィアのドン、ヴィトー・コルレオーネが撃たれる時と息を引き取るシーン、そして5大ファミリーの会合にオレンジが登場しているのだ。

『ブレイキング・バッド』の製作スタッフが、傑作映画へのオマージュとしてオレンジを使用したのかもしれない。

・実生活でも伊達男!?

テッドとスカイラーのファーストキスを交わしたのは会社のコピー室だったが、あるインタビューで、“今までキスした場所で、一番不適切な場所はどこですか!?” と、際どい質問をされたクリストファー。

すると、「若かった頃の話だけど、結婚式が始まる前に花嫁にキスしたことがあるんだ。彼女の結婚は3カ月しか続かなかったんだけど、ウェディングドレスを着てるのに、僕にキスするぐらいだから続かなくて当然だね」とブッ飛びな答えをカマし、昔は彼自身も伊達男だった様子をうかがわせている。

・出演する前から『ブレイキング・バッド』の大ファン

現在55歳のクリストファーは、26歳から俳優のキャリアをスタートさせたベテランだ。今まで数多くの作品に出演している彼だが、普段ほとんどテレビを見ないので、自分の出演作品さえチェックしないそう。けれども『ブレイキング・バッド』だけは別格で、シーズン2で参加する前からの大ファンだったと語っている。

そして彼の一番好きな映画は、我が国が誇る名匠、黒澤明監督の『乱』だそうだ。

とにかくクリストファーは、今まで色んなドラマで目にしたことがある俳優だ。ハンサムだが、どこかしら凡庸さをにじませる容貌が、際立ちはしないが不可欠な脇役としてのポジションを確保し続けてる理由ではないかと思う。

参照元:IMDbBreaking Bad Wiki、AMC[1][2](英語)
執筆:Nekolas
イラスト: マミヤ狂四郎
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【海外ドラマ】『ブレイキング・バッド』用心棒 “ヒューエル” の素顔に迫る!! ファンの間で「今でも隠れ家で待っている」とジョークのネタに!

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Breaking Bad Huell

一度見たら忘れられないという意味では、海外ドラマ『ブレイキング・バッド』の登場人物で一番迫力があるのは、弁護士ソウルの用心棒ヒューエルではないだろうか。基本的に、登場人物の性格と状況設定でグイグイとストーリーが展開していく本作で、ほとんどセリフがなくソウルの事務所の外で座っているだけのヒューエルは、見た目勝負のキャラクターだった。

というわけで、今回の “あの人の素顔” シリーズでは、限りなく容姿で存在感を放っていたヒューエル役のラヴェル・クロフォードの人物像に迫ってみることにした。

・ヒューエルはずっと隠れ家で待ちぼうけ!?

相撲取りのような巨漢のヒューエルは、用心棒として見た目で相手を威嚇はできるが、格闘や接近戦になった場合に機敏に動けるかと言われたら疑問である。

いつもソウルの弁護士事務所の外を陣取り、ほぼ動かない彼は、たまに眠りコケていることさえあった。そんな彼がシリーズの最後に登場するのが、麻薬取締官ハンクとゴメスに隠れ家へ連れて行かれ、ウォルターのドラッグマネーがどこにあるのか尋問されるシーンだった。ハンクに「俺だったら、そこを出ないぞ!」と警告され、隠れ家に一人取り残されてしまったヒューエル。

その後、彼が隠れ家を出たのかどうなったのかが描かれていないため、ファンの間では “今もヒューエルは隠れ家で待ちぼうけを食っている” とジョークのネタにされているのである。

・ヒューエルが主役!? 架空スピンオフ版の予告編

そんなファンのジョークをネタに、今度はウェブサイト「Funny or Die」が、隠れ家で待ち続けるヒューエルを主役にした架空のスピンオフ版『Huell’s Rules』の予告編を製作。

なんと、ラヴェル本人が登場する本格さで、「本家シリーズは終了したけど、ストーリーはまだ終わっていない! まだヒューエルは、隠れ家で待ちぼうけを食らっているぞ!!」とのキャッチフレーズで始まる予告編。隠れ家から一歩も出られない彼が繰り広げるコメディだが、実際にシリーズとして成り立ちそうな設定だ。

・コメディができる人はドラマもできる!

架空スピンオフ版の予告編では『ブレイキング・バッド』と違い、よく喋りコメディアン然とした側面を見せているヒューエル。それもそのはず! 彼も、ソウル役のボブ・オデンカークゴメス役のスティーヴン・マイケル・ケサダと同じく、コメディ畑出身なのだ。

ダークでひねりの効きたストーリーがヘビーになり過ぎないよう、クリエイターのヴィンス・ギリガンは意図的にコメディアンを多用しているのではないかと思っていたが、どうやらそのようなのだ。

ギリガンはインタビューで、「コメディができる人はドラマもできる!!」と断言しており、コメディアンの起用は、シリーズに効果的なユーモアの化学反応を引き起こしていると言ってよいだろう。

・“Aチーム” の相方はコメディアン仲間

そして、“Aチーム” と呼ばれるソウルの用心棒組で、ヒューエルの相方を務めるのがカビー役のビル・バーだ。彼もまたスタンダップコメディアンで、ラヴェルとはコメディの仕事で組んだことがある仲間。それだけに、撮影現場で顔を合わせて一緒に用心棒チームを演じることを初めて知った二人は、お互いに大笑いだったという。

ちなみに、『ブレイキング・バッド』でラヴェルが一番好きなキャラクターは、マフィアのボス、ガス・フリングとベル鳴らしのおじいちゃんことヘクター・サラマンカ。スタンダップのステージで本シリーズをネタにしたことはあまりないが、「1度だけブルーメスをやってみたけど、ありゃあ白人向けのヤクだ!」とステージでカマしたことがあるそうだ。

参照元:Breaking Bad WikiAMCFunny or Die(英語)
執筆:Nekolas
イラスト: マミヤ狂四郎
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『ブレイキング・バッド』亀に生首を載せられた “トルトゥーガ” の素顔に迫る!! 武装強盗などの罪で11年間ムショを出入りしていたヤバい経歴の持ち主!

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breaking bad tortuga

真面目な高校教師が、高純度ドラッグ精製という危険なサイドビジネスに手を染める異色ドラマ『ブレイキング・バッド』。そんな内容だけに、第1話からノンストップで爆走しっ放しで、衝撃的なシーンもテンコ盛り!! 

なかでも忘れらないのが、ウォルターの相棒ジェシーが浴槽でフッ化水素酸を使って死体を溶かしたら、浴槽と床が溶けて家の2階の底が抜けてしまうシーン。そして、麻薬取締局の情報提供者トルトゥーガの生首を載せたカメが爆発するシーンを見た時は、“このドラマ、マジで型破りだ!!” と大興奮したものだ。

そこで今回は、亀に生首を載せられてしまったトルトゥーガ役を演じた、ダニー・トレホの素顔を暴いてみたい。彼の背景をリサーチしたところ、ワクワクするほどヤバい経歴の持ち主であることが分かった。

・武装強盗などの罪で11年間ムショを出入り!!

とにかく、見るからに堅気な人生からは程遠そうな風貌のダニーは、見た目そのままの人生を歩んできたようなのだ。

子供の頃から薬物依存症だった彼は、武装強盗と麻薬がらみの犯罪を犯して、11年間も刑務所を出入りする生活を送っていた。だが、犯罪者ながらも服役中にボクシングに打ち込み、ライト級とウェルター級のタイトルを獲得する努力家の一面も覗かせている。

・麻薬依存者自助プログラムでの出会いが人生の転機に!

ダニーは出所後、薬物依存者が生き方を改善するために集まる自助プログラム「12ステップ」を終了。12ステップでは薬物をやりたい衝動に駆られた時、個人的に連絡してサポートしてもらう相談役のスポンサーを付けるのが決まりだ。

そして、彼のスポンサーとなる青年と出会ったことで、ダニーの人生は大きな転機を迎えることになる。

・スポンサーに会いに行ったら映画の撮影現場だった!

12ステップを終了したものの、コカインをキメたい衝動に駆られたダニーは、ある日、彼のスポンサーになってた青年に連絡を取ることに。そして彼に会いに行った場所が、1985年に公開された映画『暴走機関車』の撮影ロケ現場だったのだ。

すると、ダニーはタトゥーだらけのおっかない容姿を買われて、その場で囚人役のエキストラに決定!! ここから彼の俳優人生が始まったのである!

・偶然が偶然を呼び、いきなり俳優デビュー!!

しかも、それだけではなく偶然が偶然を呼び、なんと本作の脚本家が、ダニーと同じムショで同時期に服役していたことが判明。ダニーのボクシング能力を思い出した脚本家が、撮影のボクシングシーンに備えて俳優をトレーニングしてほしいと、ダニーにトレイナーの仕事をオファー。

出演俳優のエリック・ロバーツをトレーニングするダニーの仕事ぶりを見た、アンドレイ・コンチャロフスキー監督が彼をいたく気に入り、エリック扮するバックの敵役に大抜擢!! こうしてダニーはただのエキストラではなく、いきなり本作で俳優デビューを飾ることになったのだ。

今までの転落人生が、たった1本の電話で一変してしまうとは、人生ってオモシロいなと思ってしまう瞬間だ。

・大ヒット映画で堂々の主役に!

身長167センチでラテン系のダニーの体はタトゥーだらけで、一般的にハリウッドで主役をはれる俳優とはかけ離れたルックスである。よって囚人や悪役、ギャングなどを演じることが多いが、アメリカで大ヒットした映画『マチェーテ』と『マチェーテ・キルズ』では堂々の主役に!! 

そして俳優としてだけではなく、人気アニメ『キング・オブ・ザ・ヒル』ではエンリケ役で出演し、声優としても活躍の幅を広げている。

以前にインタビューで、“『ブレイキング・バッド』で使用された生首はおみやげにもらえたの?” と聞かれたダニーは、「もらえたら、ランプの上にでも載っけるかな」と答えている。2015年にかけて、ダニーの出演作品は25本も待機中。ラテン系の名悪役として、これからも彼の活躍ぶりをスクリーンで目にすることが多くなりそうだ。

参照元:IMDbAMC(英語)
執筆:Nekolas
イラスト: マミヤ狂四郎
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【海外ドラマ】『ブレイキング・バッド』会社を乗っ取った “エリオット” の素顔に迫る!! 会社名「グレイマター」はウォルターとエリオットの名前に由来

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Breaking Bad eliot BLACK

今まで、人の道から外れることなく生きてきた真面目な化学教師ウォルター・ホワイト。末期癌(がん)を宣告された彼が愛する家族に財産を残すため、一念発起して高純度ドラッグの密造に乗り出し裏世界で伸し上がる本作は、男のプライドを賭けた物語とも言える。

大学卒業後、親友エリオットと「グレイマター社」を設立するものの、個人的な理由で5000ドル(約60万円)のために会社の権利を売ったウォルター。その後、ウォルターの研究成果を基に急成長を遂げた会社は莫大な利益を生み出し、エリオットはノーベル化学賞を受賞。さらにウォルターの元恋人グレッチェンと結婚したエリオットに対して、彼は劣等感を拭い切れないでいた。

そこで今回は、ウォルターの男のプライドを揺さぶり続けた元親友エリオット・シュワルツを演じたアダム・ゴドリーの素顔に迫ってみることにした。

・アメリカの医療費の高さはハンパない!!

いきなりアメリカ文化の豆知識になるが、日本のように国民健康保険が存在しないアメリカでは、個人で保険に入っていても治療代や薬代がカバーされないこともしばしば。しかも医療費が莫大なため、大病や大怪我をしたら治療費が払えずに、借金まみれになったり自己破産する人が後を経たないという現実がある。

ウォルターの治療費は約17万ドル(約2000万円)と膨大な額だったが、米医療制度のしくみが、本作の破天荒なストーリーを生み出したと言えなくもない。

・男のプライドを木っ端微塵に打ち砕いた元親友

末期癌を宣告され余命いくばもないと分かったウォルターだが、高校教師の給料ではとても高額の治療費を払え切れない。そこで、麻薬精製に手を染めて一攫千金を狙うことになるわけだが、家族に金の出所は言えないため、「エリオットに治療費を出してもらう」と妻スカイラーに伝えるウォルター。

自分が命を危険にさらしてまで手にした金を、会社と元恋人を取られた男の手柄にされるとは、男のプライドは木っ端微塵のズダボロ状態だった違いない。ウォルターのエリオットに対する劣等感と確執、男のプライドは、全編を通して根底に流れる大きな要素となっていた。

それだけにエリオットやグレイマター社が会話に上ることが多く、登場回数が多そうに思えるエリオットだが、実際の出演回数はたった3話と意外に少ない。

・グレイマター社はエリオットとウォルターの名前に由来

以前、ウォルターの相棒ジェシーの恋人でゲロ死したジェーンについて取り上げた際、本作では “色” が登場人物の名前に使われていることを指摘した。

ウォルターの名字はホワイトでジェシーはピンクマン、そしてスカイラーは青、そしてエリオットの名字 “シュワルツ” はドイツ語で黒を意味する。ということは、二人が設立した会社「グレイマター」は、ウォルターのホワイトとエリオットの黒を混ぜ合わせた名前ということになる。色を使った絶妙な小技の効かせ方が、なんとも秀逸である。

・元々は演劇畑出身の実力派!

一見したところ真面目で人当たりが良さそうだが、親友の画期的な研究を基に成功し恋人まで奪ってしまったエリオットは、いわゆる “紳士的な偽善者”。この手のタイプを嫌味気なしに、かつ “コイツなんだか気に食わない!” と思わせるエリオット像を巧妙に作り出したアダムは、演劇畑の出身だ。

今までに数多くの演劇賞にノミネートされ受賞歴も多い彼は、生の舞台で演技力を培ってきた本格派の実力派俳優である。悪女なキャリアウーマン、リディア役を演じたローラ・フレイザーと同じくイギリス人の彼は、本作で完璧なアメリカ訛りの英語を披露している。

・最後の撮影ロケはエリオットとグレッチェンのシーン

シリーズ最後の撮影ロケとなったのは、シーズン5の第15話でノーベル賞を受賞したエリオットとグレッチェンが、ニュース番組のインタビューに登場するシーン。ちなみに、ドラマの冒頭で使用されている『ブレイキング・バッド』のテーマソングが、最初の最後まで流れたのはこのエピソードだけである。

そして、皮肉にもウォルターは、最後の頼みをエリオットに託すこととなる。犯罪に手を染め、父親のせいで叔父ハンクが死んだことを知った息子ジュニアから絶縁されてしまったウォルターに、残された手段はただひとつ。息子が18歳になったら信託金として、ウォルターの10億円近くに上るドラッグマネーをエリオットからジュニアに渡すよう頼むしかなかったのだ。

男のプライドよりも家族への愛を貫いたウォルターの行動は、常に善と悪の “グレイ” な領域をさまよっていた。そんな彼の壮絶な生き方が、「グレイマター」という会社名に象徴されているような気がする。

参照元:IMDbBreaking Bad Wiki(英語)
執筆:Nekolas
イラスト: マミヤ狂四郎
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【海外ドラマ】『ブレイキング・バッド』オタクな化学者 “ゲイル” の素顔に迫る!! 奥様は超年下の美女! 歌える彼のためにカラオケシーンが用意された

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breaking bad gale

温厚で気弱な化学教師ウォルター・ホワイトが、化学の知識を活かして高純度スーパードラッグ “ブルー・メス” を生み出し、裏世界で伸し上がっていく姿が描かれる『ブレイキング・バッド』。それだけに化学ネタが満載の本作では、麻薬取引やギャングのドンパチといったアクションやバイオレンスのほかに、オタク要素も重要な役割を担っている。

そんなオタク部門を代表するのが、ウォルターの助手としてブルー・メス精製を学ぶゲイル・ベティカーだ。そこで今回は、オタクで心優しいゲイルを演じたデヴィッド・コスタビルに注目してみることにした。

・マフィアのボスの奨学金がきっかけで麻薬の世界へ

そもそも、典型的な化学オタクで心優しいゲイルが、なぜ麻薬の世界に足を踏み入れたのか説明したい。表向きは成功した実業家のマフィアのボス、ガス・フリングが設立した大学の奨学金で、ゲイルが学位を取ったつながりでウォルターの助手となる。

ガスの真の狙いは、ゲイルにウォルターの麻薬精製の技術を習得させた後、ウォルターを始末してゲイルにメス精製所を引き継がせることだったのだ。

・オタク度が炸裂した自宅がファンの間で話題に!

ガスの魂胆に気づいたウォルターは、我が身を救うためにゲイルの息の根を止めることに。だが、ガスの手下に拉致されてしまったウォルターの代わりに、相棒ジェシーがゲイルを始末するハメに……。

そして、ゲイルを殺害するためにジェシーが彼の自宅へ向かうのだが、ゲイルのあまりにもオタク度満載でエキセントリックな部屋が、ファンの間で大きな話題を呼んでいたのである!

・舞台デザインチームの仕事ぶりに思わず唸る

ジャガイモから発生する電力で動く時計、ホラー作家スティーヴン・キングの本に望遠鏡、ターンテーブルにバンジョー、多数のヴィンテージカメラにエキゾチックなお面の数々……。

これらが乱雑に置かれた彼の部屋を見ただけで、一発でゲイルがどういう人間が分かってしまう。彼のアパートが画面に登場してジェシーに射殺されるまでの時間は、わずか2分程度。それだけのシーンのために、言葉を使わず登場人物の人物像を完全に表現し切ってしまった舞台デザインチームの力量に、筆者は思わず唸らされてしまった。

・歌が得意なためイタリア語で歌うシーンが用意された

ジェシーに殺害される前、アパートでお茶を入れながら何やら嬉しそうにイタリア語で歌っていたゲイル。この設定は、クリエイターのヴィンス・ギリガンに「何か特技はないか?」と聞かれた際、デヴィッドが歌が得意だと答えから実現したシーンなのだとか。もともと少しイタリア語はできたものの、曲がナポリの方言で書かれていたため、少なくとも1000回は歌を練習したそう。

また、ゲイルを語るうえで外せないのが、カラオケで「Major Tom」を歌っているビデオ。ゲイルの死後、彼の所持品から出てきたカラオケビデオを、ウォルターの義弟で麻薬取締官ハンクが流してオチョくるシーンがある。英語の歌にもかかわらず、やはりデヴィッドはこの曲も数百回は練習したと語っている。これこそ役者根性と言えるだろう。

・ゲイルは死んでからの方が登場回数が多い!

オタクで真面目、心優しくて気弱なゲイルは、本作でそれ程目立つキャラではなかったが、彼が残した証拠のせいでウォルターの裏ビジネスが暴かれることとなる。

まずはゲイルが殺害された後、家宅捜索で出てきたブルー・メス精製のノウハウが書かれたノートに、ガスが経営するフライドチキンの店「ロス・パジョス・エルマーノス」のナプキン。なぜ、菜食主義者のゲイルの自宅にフライドチキン店のナプキンがあったのか、ハンクがガスを疑うきっかけとなり、さらにゲイルがウォルターに渡した詩集のせいで、ハンクにウォルターの正体がバレてしまう。

そのため、ゲイルが実際に登場したエピソード数よりも、死んでからの方が登場回数が多いという皮肉な設定になってしまった。

デヴィッドは、生年月日を公開していないので年齢不詳だが、おそらく40代半ばから後半だと思われる。2012年に彼は、エリザ・バルディという若手新進女優と結婚。彼女も年齢を公開していないが、見るからに20代半ばの美女。若い美人妻をゲットしたデヴィッドは、シリーズ終了後も映画『リンカーン』や人気ドラマ『SUITS/スーツ』に出演し、公私ともに絶好調だ。

参照元:IMDbTIMEBreaking Bad Wiki(英語)
執筆:Nekolas
イラスト: マミヤ狂四郎

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『ブレイキング・バッド』 殺し屋ブラザーズ “マルコ&レオネル” の素顔に迫る!! 実際の兄弟でホンジュラス出身 / 二人でオーディションを受けて役をゲット!

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Breaking Bad Marco Salamanca2

“血は水よりも濃い” とはよく言ったもので、血と血の結びつきは決してあなどれない。個性的かつ過激なキャラクターがオンパレードで登場する衝撃作『ブレイキング・バッド』のなかでも、特に異彩を放っていたのがサラマンカ家の人々である。

以前、ベル鳴らしのおじいちゃんことヘクターと、彼の甥で「エイッ!! トゥァー! タイッ! タイッ! Yeah!!」と叫んでヤクをキメるトゥコを紹介した。この二人だけでもお腹イッパイになりそうだが、これで終わらないのがサラマンカ・ファミリーの凄いところである。

そこで今回は、トゥコのいとこに当たる無気味な殺し屋ブラザーズ、マルコ&レオネル兄弟を演じたルイス&ダニエル・モンカダの素顔に迫ってみることにした。

・実際に兄弟のルイスとダニエル

マルコ&レオネルの殺し屋ブラザーズが初めてシリーズに登場した時、筆者は「ヒスパニック系のターミネーター」としか形容できないと思った。シャークスキンのスーツに、先が尖ったカウボーイブーツの先には銀製のドクロを装着、ターミネーターのごとく無口で動きもなんだかロボちっくなうえ、殺しの指令は完璧に遂行。

現代アメリカ南西部によみがえった、ターミネーターのような残忍な双子の兄弟マルコ&レオネル・サラマンカ。彼らを演じたルイス&ダニエルは実際に血の繋がった兄弟で、南米ホンジュラス出身だ。双子ではないが、見た目はソックリである。

・兄弟がゆえに役をゲット!!

そして、二人は兄弟がゆえに『ブレイキング・バッド』への出演が決定したという経緯がある。元々俳優だったルイスが、本作のオーディションを受けに行った時のこと。ソックリな兄弟がいることをキャスティングスタッフに伝えたところ、連れてくるように言われたルイス。

その翌日、演技経験がまったくなかったダニエルを引っ張って行き、兄弟揃ってオーディションに挑んだ二人は見事に合格して役をゲット!!

・順調に俳優のキャリアを積みつつあるダニエル

こうして、いきなり俳優デビューを飾ったダニエルは、撮影初日はメチャクチャ緊張したそう。だが、そんな彼も順調に俳優としてのキャリアをスタートさせ、人気テレビシリーズ多数にゲスト出演している。

・まぶたにタトゥーを彫る時、スプーンを入れたのが痛かった!

兄弟揃って全身タトゥーだらけの二人だが、ルイスはまぶたにまで “F U(Fuck Youの略)” と彫っているのだ。本作ではメイクでまぶたのタトゥーを隠していたが、主役ウォルターを演じたブライアン・クランストンに「まぶたに墨を入れるのは痛かった?」と訊ねられたのだとか。

実際のところタトゥーを彫るよりも、針が目玉に刺さらないように、まぶたの下にスプーンを入れる方が痛かったと答えたそうだ。

・ボクシングとムエタイでトレーニング

ボクシングとムエタイで鍛え抜いたルイスとダニエルは、ガタイが良くて見るからにマッチョ! 容姿がソックリなだけでなく趣味や仕事まで同じとは、周りに双子と言っても通じそうである。

本シリーズでは、ウォルターが精製するドラッグ “ブルー・メス” の青に精製時に着る黄色のジャンプスーツといい、色が効果的に使われていることは以前にも述べた。

本作で撮影監督を務めたマイケル・スロヴィスは、殺人ブラザーズが登場する外でのシーンは、濃い黄褐色のトーンで撮影することにしたと語っている。実際の物の色だけでなく、ビデオの色補正で隠し味を効かすとは、まさに職人技である。

参照元:IMDb[1][2]Breaking Bad WikiAMC(英語)
執筆:Nekolas
イラスト: マミヤ狂四郎

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『ブレイキング・バッド』麻薬カルテルのドン “エラディオ” の素顔に迫る!! キューバ出身で映画『スカーフェイス』のマニー・リベラ役だった!

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breaking bad don eladio

今まで真っ直ぐな人生を歩んできた温厚な化学教師が、末期癌(がん)を宣告されたことで “Breaking Bad(ワルになる)” してしまう海外ドラマ『ブレイキング・バッド』。月並みな映画やドラマでは、殺される登場人物のほとんどが射殺や刺殺で息絶えてしまうが、シリーズ全編の死者数が270人にも上る本作はひと味違う。

ATMマシーンで潰されたり化学薬品で溶かされてしまったりと、とにかく死に方がクリエイティブなのである。そこで今回は、表向きは実業家のマフィアのボス、ガス・フリングにプールサイドで毒殺されてしまう、麻薬カルテルのドン、エラディオ役を演じたスティーヴン・バウアーに注目してみたい。

・キューバのハバナ生まれのヒスパニック系

『ブレイキング・バッド』の舞台は、メキシコに面したニューメキシコ州アルバカーキ。しかも、主役ウォルターがドラッグの精製に手を染めて麻薬の世界で伸し上がっていくという設定なため、マフィアとドラッグカルテルとは切っても切れない縁にある。

ということは、当然ヒスパニック系俳優の存在は欠かせないわけだが、メキシカン・カルテルのドンを演じたスティーヴンもキューバ出身だ。3歳の時にキューバから米フロリダ州へ移住した彼は、大学卒業後ニューヨークへ渡り、演技学校へ通い始めて俳優を志す。

・『スカーフェイス』のマニー・リベラ役だった!!

テレビドラマの端役を経て、スティーヴンがブレイクするきっかけとなった作品は、ブライアン・デ・パルマ監督の最高傑作『スカーフェイス』だ。アル・パチーノ演じるキューバからアメリカへ渡った青年トニー・モンタナが、暗黒街のボスとなり自滅していく姿を描いた作品で、スティーヴンはトニーの相方マニー・リベラ役を演じた。

スティーヴンについてリサーチした際、正直なところ、彼がマニー役を演じていたと知って驚いた。何しろ32年前に製作された映画なので、全く現在の面影がないからである。トニーと一緒にキューバから渡米し裏世界で頭角を現すマニーの人生は、アメリカで俳優として成功した、キューバ移民のスティーヴンの人生とオーバーラップするところがある。

・ウォルターが『スカーフェイス』を見るシーンには深い意味が!?

以前、『ブレイキング・バッド』の不倫男テッドの素顔に迫った際、彼が首を折るシーンで、果物のオレンジが効果的に使われている点に触れた。映画『ゴッドファーザー』シリーズでも“暴力と死” を象徴するオレンジが数多く登場するが、どうやら『ブレイキング・バッド』の製作スタッフは、それとなくマフィア映画の最高傑作へ敬意を払っているようなのだ。

というのもシーズン5の第3話で、ウォルターと息子ジュニアがテレビで『スカーフェイス』を見る場面が登場する。テレビ画面にスティーヴン扮するマニーは映らないが、製作チームが両作のクロスオーバーを狙っていた可能性もある。そして、暗黒街で伸し上がり自滅するトニーは、ウォルターの行く末を象徴していると言えなくもない。

・スペイン語の会合シーンに隠された秘密

ドン・エラディオは豪邸のプールサイドで、ガス・フリングに酒に毒を盛られて殺害されてしまう。そのエピソードの前に登場するフラッシュバック場面で、エラディオとヘクター・サラマンカ、ガスと相棒のマックスが、同じプールサイドでスペイン語で会合するシーンがある。

しかし、4人ともスペイン語が母国語ではないため、かなりたどたどしいアメリカ訛りがキツいスペイン語を話している。よって、スペイン語を母国語とする人が見たら、かなりイタいことになっているらしい。

日本人の視聴者には分からないが、ヒスパニック系が多いアメリカでは、その点が気になるファンが結構いたのではないだろうか。そして、ドン・エラディオがらみのNGとして、ウォルターの相棒ジェシーがエラディオに紹介される時、ジェシーの顔にあるアザの形がカットごとに “B” から “O”、次に “B” へと変わるとシーンがあると指摘されている。

参照元:IMDb[1][2][3]Breaking Bad Wiki(英語)
執筆:Nekolas
イラスト: マミヤ狂四郎

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【海外ドラマ】『ブレイキング・バッド』まゆ毛がスゴい “ボグダン” の素顔に迫る!! ルーマニア出身で正真正銘の化学者 / あだ名は「まゆ毛」

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Breaking Bad Bogdan

海外ドラマにハマる理由は人それぞれだと思うが、やはり自分が日常で経験できないような出来事を、ハラハラドキドキしながら見るのが楽しいのではないかと思う。

なので、品行方正な化学教師ウォルター・ホワイトが麻薬の精製に手を染めるうちに、徐々に悪の世界に染まっていく様子を描いた『ブレイキング・バッド』は、まさに日常とはかけ離れた設定だ。だが、そんなストーリーのなかでも “あるある!” と共感したくなる人間関係が存在する。

それが、ウォルターが夜バイトしていた洗車屋のオーナー、ボグダンへの憎々しい気持ちである。誰でもそれなりの長さの人生を生きていれば、どうにも気に食わない上司と出会ったことがあるのではないだろうか。そこで今回は、ボサボサのまゆ毛がスゴかったボグダン・ウォリネッツ役を演じた、マリウス・スタンの素顔に迫ってみることにした。

・ルーマニア出身で正真正銘の化学者

マリウスという名前を聞くと、ヴィクトル・ユーゴーの大河小説『レ・ミゼラブル』に登場する青年マリウスを連想してしまう。なんとも響きのイイ名前を持つ彼は、ルーマニア出身で49歳の時にアメリカへ移住。そしてウォルターと同じく、本業は正真正銘の化学者なのである!!

ウォルターは生まれてくる第二子のために、家計の足しにしようと洗車屋のバイトを掛け持ちしているわけだが、ボグダンにコキ使われて彼のことを毛嫌いしている。教師のプライドを垣間見せるウォルターをボグダンも気に食わない様子で、実際に化学者であるマリウスが洗車屋のオーナーを演じるとは、偶然とは思えない因縁を感じる。

マリウスの経歴を知った本作のキャスティングチームが、意図的に彼を洗車屋のオーナー役に抜擢したのか聞いてみたいところだ。

・エキストラのオーディションがきっかけで役をゲット!

では、なぜ化学者のマリウスが『ブレイキング・バッド』に出演することになったのか、経緯を紹介したい。当時、本作のロケ地であるニューメキシコ州に住んでいたマリウスが、本作のパイロット版撮影エキストラの募集を耳にしたのがきっかけだった。

彼の息子と娘がオーディションに行きたがったので、アルバカーキまで出向いたところ、家族全員が合格!! そして、ボグダン役でセリフを与えられたマリウスは、シリーズが進むにつれて出演回数が増えていったのだそうだ。

・あだ名は、やっぱり “まゆ毛”

今まで演技経験がなかった点は、殺し屋ブラザーズの片割れレオネル役を演じたダニエル・モンカダと同じだ。彼は、ソックリな兄弟ルイスと一緒にオーディションを受けて合格したのだが、見た目のインパクトで彼が選ばれたのなら、マリウスも同じかもしれない。

なんといっても彼のトレードマークは、あのボッサボサのまゆ毛だ。本シリーズでも、ウォルターと妻スカイラーから “まゆ毛” とあだ名で呼ばれていたが、もしかしたらマリウスがボグダン役をゲットできたのは、ボーボーまゆ毛のおかげかもしれない。

・専門の化学者がコンサルタントとしてアドバイス

本作は、ウォルターが化学の知識をフル稼働させて、高純度ドラッグ、メタンフェタミンを精製するだけに化学ネタが満載だ。よって、「化学者のマリウスが、コンサルタントとしてアドバイスしたこともあるのでは?」と思いきや、専門の化学アドバイザーが別に雇われていたそう。

ちなみに、メタンフェタミン精製方法を視聴者が真似しないように、精製過程は一部が省略されている。

また、幼い頃から文学に夢中だったマリウスは、2013年に本国ルーマニアで詩集を出版。そして、2014年には英語翻訳版も出版されており、化学者にして俳優、詩人として多岐にわたる活躍ぶりを見せている。

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